草加生まれ草加育ちの実業家、岡野喜一郎氏は、さまざまなまちづくりの運動に携わり、なかでも「今様草加宿まちづくり市民会議」という大規模な再開発プロジェクトを会長として推進しました。一区切りついたところで2014年に会長の職を辞し、プロジェクトを後進に託しました。
岡野氏は「あとは優秀なメンバーに任せれば大丈夫。僕の次の仕事は草加に三田会を作ることだ」と語っていました。
その岡野氏は、草加三田会の発足を呼びかける手紙を発送したのち、発足した草加三田会の姿を見ることなくご逝去されました。命日は2014年5月23日。83歳でした。
しかし志は引き継がれました。会長になる安達宜秀氏と幹事長になる関幸彦氏が中心となって設立の事業を遂行し、同年の7月12日に開催された総会にて「草加三田会」が設立されました。
年1会の総会、月々の懇親会、早慶戦観戦やゴルフ会、連合三田会への参加など、さまざまな企画を通して親睦を深め、絆が深まりました。
ところが昨年(2023年)5月15日、関幸彦幹事長がご病気で亡くなってしまいました。
亡くなって初めて、関幹事長の卓越した手腕と情熱を思い知ることになりました。残された私たちには到底真似できません。安達会長と会員たちは草加三田会を生まれ変わらせる必要性を痛感しました。
何度もミーティングを重ね、多くのメンバーが仕事を分担して運営に参加する新しい三田会のビジョンを描きました。越谷市や近隣の塾員たちも参加できるように名称も変更しました。
そして10年目を迎える2024年に「草加越谷三田会」として再始動することになりました。
新しい三田会の活動のキーワードはオープンイノベーションです。組織内だけでなく、外との交流を盛んに実践し、まちの活性化にも貢献します。
岡野喜一郎氏が草加のまちづくり活動を経て三田会を志したように、同窓会というものは母校愛と郷土愛が両輪となって進んでいくものなのだと思います。私たちはいったいどんな活動をしていくか、自分でも楽しみです。
草加越谷三田会をどうぞよろしくお願いいたします。
会長 松本雪久(昭和45政)